盆妖幻鳥

ラプラスの魔導士

01-19 魔眼が視せる現実

キマイラに襲われた崖道を登り切ったクロムウェル隊の前に、駐屯地で別れたはずのエスカが待っていた。驚きながらも彼女と再会できたことに、殺伐とした状況に希望を見出す。「違う……エスカさんじゃない」「アキト君、何言ってるの?」「マルーム、貴女も視...
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01-18 断崖絶壁の戦い

北へ進むにつれて、周囲は完全に雪景色へと姿を変える。駐屯地で支給された防寒着に身を包み、敵の目を避けるように細い崖道を進んでいく。眼下には真っ白に染まった森林や山々といった美しい大自然が広がっているが、その絶景を楽しむ余裕などなかった。「う...
ラプラスの魔導士

01-17 異世界の医療技術

「なあ、アキト。俺たちも来年は受験生なわけだが……おまえはハルトさんと同じ大学を目指すんだよな?」「そうだよ。カズヤは志望校決めたの?」 高校2年生の冬休み……1年の最後日である大晦日に、僕は幼馴染であるカズヤの家に遊びに行った。勉強を終え...
ラプラスの魔導士

01-16 アキト初陣

ゲシュペンスト隊の襲撃で馬車を失ったクロムウェル隊は、積んでいた荷物を分担して運ぶことで先に進む。この数日の進行で背の高い木が姿を消し、生い茂った高山植物の上に雪が積もった景色が姿を現す。「ここで休憩にしよう」「はぁはぁ……やっと休憩だ」 ...
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01-15 ゲシュペンスト隊襲撃

「2人が動き出しました。こちらも仕掛けましょう」「ゲイザー、ここから狙わなくて本当に良いの?」 ビーを殺害した襲撃者と同じ黒衣を纏った人物が2人、背の高い樹の上からクロムウェル隊の野営地を眺めている。夜間かつ索敵に引っかからない距離を保ちな...
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01-14 静寂の霊の国

――霊の国 アルヴヘイム王国の北側にある、深い森と険しい山に囲まれたどこの国にも属さない地域。その過酷な環境から人の手がほとんど入っておらず、原住民がそれぞれに集落を築いているのみである。「97、98、99……100!」「アキト、こっちの様...
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01-13 侵攻される駐屯地

クロムウェル隊が乗ってきた馬車に、食料や医薬品といった物資が積み込まれていく。ここから霊の国に入れば、エルフの里に到着するまで人里はない。そのため馬車の荷台が満杯になるほどの物資が必要になる。「アキト、これがお前の荷物だ」「ありがとうござい...
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01-12 北部国境駐屯地

ログラスの町で魔王軍に襲われたクロムウェル隊だったが、その後は何事もなく無事に目的地である王国軍の駐屯地にたどり着くことができた。「オラァ、行くぞ!」 その駐屯地の一角にある演習場でアキトはエーと対峙している。振りかぶられた拳から軌道を予測...
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01-11 英雄と勇者召喚と魔眼

意識不明の重体だったソフィア王女がようやく目を覚ました。アルヴヘイム王国第1王女であるソフィア・L・アルヴヘイムの両手足には包帯が巻かれ、マルームに身体を支えてもらいながら荷台の縁に座っている。「クソったれ! 俺たちゃ、陛下を守れなかったの...
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01-10 王女追跡部隊結成

「マリク、マリクはどこですか?」 夕暮れのログラスの町を青髪の女性が慌ただしく走っている。彼女はクロムウェル隊を襲ったマリクを見つけると、息を切らしながら声を荒げる。「はぁはぁ……マリク、これはどういうことですか!」「ちっ、イリーナか。見り...